ゆけむり池茶会へ向かう4時過ぎ、峠で東の空にシリウスとプロキオンが見えた。ゆけむり池でも頭上に木星、温泉街の向うにプロキオンが見えた(シリウスは山陰で見えず)。
帰り、峠からの下りのヘアピンカーブを東へ曲がると今度は金星が見えた。さすが明けの明星である。明るい。……が、……あれ? 金星のラテン語名は???
木星はIuppiter(ユピテル/ジュピター)だけど、もっと強そうな金星は……。思い出せないのである。
あれ? あれ? 走りながら考える……
スペイン語で木曜日はjueves(フェベス)。これはIuppiterに由来する。では金曜日は……。あれ? これも思い出せない。
曜日と言えば、小学校6年生のころ、自分が生まれた日の曜日を計算してみたな。当時は算数教育の「現代化」というので集合など基礎数学(ここで「基礎」というのは「基本」のことではない)が取り入れられていて、数を割り算の余りで分類する剰余類も出てきていた。その応用で曜日の計算もあったわけだ。なので、生まれた日からきょうまでの日数を7で割って、その余りから曜日を判別する。ただし、閏年を考えなくてはいけない。そうだ、今それを計算しようとすると、400年に一度は閏年を省くということも考えなくてはいけない。2000年がそうだったのだ。1年は365.2500日ではなくて、365.2425日なので、4年に一度閏年を入れると、400年で1日余分になってしまうのだ……
……というところで、「そうだ!」。思い出したのだ。「ヴィーナスだ。金星はVenus、スペイン語の金曜日はviernesだ」
記憶は消えているのではなく、薄れてくるのは索引なのだな。近くの芋蔓をひっぱるとつられて失せ物が出てくることもあのだ。